絶対SIMPLE主義

Switch/PS5/Steamのダウンロードタイトルを中心に全方位でゲーム紹介するブログ。SIMPLEシリーズも応援中。

【レビュー】面白い箇所がまったくない虚無カードゲーム!『Perfect Hand of Nostalpix (ピクスの切り札)』【Switch/PC】

 

Perfect Hand of Nostalpix | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

Steam:Perfect Hand of Nostalpix [REMASTER]

 

『Perfect Hand of Nostalpix (ピクスの切り札)』のレビュー行くぜ!俺がプレイしたのはNintendo Switch版ね。

 


パブリッシャー:ペレニアル・ハーツ

機種:Switch/PC

ジャンル:デジタルカードゲーム

発売日:2025/4/3

価格:800


 

デッキ構築型のカードゲームで、集めたカードをレベルアップ&進化させて強くなる育成重視のシステムだ。

「1989に発売された王道のデジタルカードゲームのリマスター版」らしいんだが、元のゲームの情報が無く、内容も1989年に出たゲームとはとても思えないので架空の設定ではと疑っている。

 

内容は火力で殴る育成重視のゲームと割り切ってもグダグダ過ぎる内容で、この手のゲームに必要なものがまったくない虚無だった!

 

 

3つのデッキから一つを選んでゲームスタート。

アメリカの各所で敵と戦って次のエリアに進んでいく構成だが、ストーリー説明どころか登場キャラのセリフも一切無いので世界観も何も分からない。こいつらは何のために戦っているのか、このカードのモンスターたちは何なのか。何も分からない。

なんとなくゲームボーイっぽい色合いにしてるが、特にゲームボーイらしさも感じられないビジュアル。

 

 

ランダムでバトル、キャラの育成、カードの入手、カードパックの購入などの選択肢が出るので選んでいく。選ぶ度に画面左のゲージが上昇していき、MAXになるとボス戦。

 

という、ローグライクっぽい構成だが、ボスに負けても何度でもやり直せるし、勝てないなら前のエリアに戻って稼ぎも出来るのでまったく無意味。

 

 

1対1のカードバトルゲームで、4つあるスペースにモンスターを配置して戦うルールだ。装備カードで構成されたオブジェクトデッキと、モンスターカードで構成されたモンスターデッキの2つを使うシステムが特徴。

 

いきなりコストを支払ってモンスターを召喚するのではなく、まず様々な付与効果のある装備カードをスペースに配置し、その上にモンスターカードを置くことで召喚できる。

 

カードを出すには毎ターン2ポイントずつ増えるドローポイントが必要で、装備カードは1ポイント、モンスターカードは2ポイント使う。

 

モンスター同士のバトルになったらモンスターのHPが減る。

モンスターのいないところに攻撃すると相手プレイヤーの体力が減る。

 

このルールで殴り合って相手プレイヤーの体力をゼロにした方が勝ちだ。

ゲーム内で「装備カードを置いた場所にモンスターを召喚できる」の説明が分かり辛くて戸惑ったが、ルール自体は単純ですぐ覚えられる。場に装備カードを置く!相性が良いモンスターカードをその上に置く!殴る!以上だ!

 

 

とにかく地の攻撃力が高いカードでぶん殴るのがすべてのゲーム。

モンスターの攻撃力が敵モンスターの守備力を下回ってるとダメージが一切通らないし、装備カードによるパワーアップ補正も雀の涙。よくある進化カードでパワーアップとか、一発逆転の魔法カードとかの概念もない。力こそパワーだ!

 

 

バトル前のランダムイベントでお金を支払い、モンスターのレベルアップや進化を行って強く出来る。この育成が大事と言いたいが、カードパックから高レベルモンスターがどんどん飛び出すので、チマチマ育成する意味がまったくない。古い相棒より新しい相棒を使おう!そいつもすぐに古くなるがな!

 

 

モンスターカードに特殊効果であるルーンを刻み、自分の好きなようにカスタマイズできるシステムになってるが、逆に言うとこのせいで「すべてのモンスターが特殊効果を持ってない状態で手に入る」ので、カード入手がまったく面白くない。

 

「なんだこの新しいモンスターは!特殊能力がすげぇ!」みたいなワクワクが一切ないわけだからね。「ステータスは高いけどルーンが刻めない」「ステータスが低いけどルーンは沢山刻める」みたいな差別化も無い。

 

そもそもルーンを刻むのがランダムイベントな上に、効果も微妙なものばかり。沢山刻むと召喚コストが増える仕様もあるから使い辛い。やっぱり特殊効果とか無視して、基本ステータスが高いカードで殴るだけのゲームになる。

 

 

「育成重視の火力で殴るゲーム」として面白ければ問題ないけど、コンボで火力を跳ね上げるような作りじゃないし、ボス倒さないとカードの最大レベルが上がらない。後半になればなるほどプレイヤーの体力が高くなっていくので、戦略性に変化は無いのに1ゲームに掛かる時間がどんどん長くなる。

 

敵より強いカードで何十回も殴ってるのに、1ゲームがなかなか終わらない不毛過ぎるバランスだ。

 

 

加えて中盤からCPUが「出すと無条件ですべてのモンスターを即死させる」というクソカードをたまに使ってくるのでストレスがマッハ。俺の体の穴という穴から怒りの重油がにじみ出し、青く澄んだ心を黒く染め上げていく。そのクソカード俺にもくれよ!

 

これで場をリセットされても、結局デッキの火力で勝っててプレイヤー体力もたっぷり残ってるから、モンスターを並べ直してまた殴り直すだけなんだよな。遅延行為でしかない……。

 

 

単純なゲームなのにデッキ編集画面が使い辛く、現在自分のデッキに何枚のカードが入ってるのか、デッキに入ってる属性がどういう状況なのか確認できない。余ったカードを売る時も1枚ずつ売って選び直して……を繰り返すからテンポ悪い。

細かいところまで隙のないダメなゲームだな!

 

 

カードゲームなのにモンスターの絵が雑で、あんまり魅力的じゃないのも辛い……。まあ、ポケモンブーム時に出たB級ゲームボーイソフトっぽさは出てるかも。たまにカッコいいやつや可愛いやつもいるっちゃいる。

 

 

この絶妙にオッサンみたいで可愛くないキャラは嫌いじゃない。

『魔法陣グルグル』に一瞬だけ出てきて何かイヤなことを言いそうな顔してる。

 

 

4時間くらい遊んで一応のエンディングを見て終了。

カードゲームとしてのバランスはグダグダで、バランスが悪いなりにカードパワーですべてをぶっ壊すような気持ち良さもなく、終始テンポが悪く、カードを集める面白さもなく、ストーリーもなく、UIも悪く……。

クリア後の高難易度ステージもあるようだが、もうやってられるか!褒めるところないゲームでした!