絶対SIMPLE主義

ダウンロードタイトルを中心に全方位でゲーム紹介するブログ。SIMPLEシリーズコンプ勢!

【レビュー】コナミ初RPG!いろんな意味で力み過ぎ!『がんばれゴエモン外伝 きえた黄金キセル』【FC/PS5/Switch/PC】

 

『がんばれ ゴエモン外伝 きえた黄金キセル』のレビュー行きまっせ!

PS5版の『がんばれゴエモン大集合!』でプレイしたぞ。

 

パブリッシャー:コナミ

機種:FC

ジャンル:RPG

発売日:1990/1/5

 

ファミコンで発売された『がんばれゴエモン』シリーズの3作目にして、シリーズ初のRPG!

家宝である黄金のキセルを盗まれたゴエモンが、日本全土から海外まで飛び出す大冒険を繰り広げるぞ。

 

発売時期はスーファミ前夜。RPGの層が分厚かった時代!

前作からきっかり1年後の1990年1月に発売されており、お正月はゴエモン!というノリが強くなってきた頃。

1990年は11月にスーパーファミコンが発売された年だが、まだまだファミコンは絶好調。『ドラゴンクエスト4』『ファイナルファンタジー3』『ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士』『サンサーラナーガ』『女神転生II』『ナイトガンダム物語』『ドラえもん ギガゾンビの逆襲』と、RPGに絞っても尋常じゃない層の厚さ!

 

今でこそコナミのRPGと言えば『幻想水滸伝』『アザーライフアザードリームス』『ラグランジュポイント』と色々あるが、本格的なRPGを作ったのが本作が初めてとなるぞ。本作の2か月後には『魍魎戦記 MADARA』出していてスゴいペースだ……。

 

初RPGで力を入れているのが伝わってくる内容で、グラフィック面へのこだわりはファミコンのRPGでも屈指レベル。しかしRPGを作り慣れていない点と、完成度の高かった『がんばれゴエモン2』を超える展開をやらねばという難問が合わさった。シリーズ3作目でちょっとやり過ぎなくらい「なんでもあり」になっていたぞ!

 

黄金のキセルを探すドラクエタイプのRPG!エビス丸とは初対面!?

 

 

物語は長旅から帰ってきたゴエモンが、黄金キセルを盗まれたことに気づいて大騒ぎしてるところから始まる。犯人捜しの旅に出ようとするゴエモンの元に、フラリとやってきたのが正義の忍者エビス丸。困っている人をほっとけない性格で、いっぺんゴエモンと旅がしたかったと語る。

 

こうして二人の冒険がはじまるのだった……という導入で、エビス丸とは初対面なので2とは別の世界線だし、今回は銭湯でエビス丸が男湯に入っている。前作から1年で女の子が正体の設定も無かったことになってる!

 

 

ゲームとしてはこの時代は珍しくなかったドラクエタイプのRPG。

街を情報を収集し、ダンジョンを攻略して物語を進めていく。最大4人パーティで捻ったシステムも無い素直な作りだ。

ファミコンだと差別化で捻り過ぎて変なシステムになるRPGも多かったが、1990年になるとフォーマットもかなり固まってきているか。

 

 

序盤から前作までのザコが敵として登場するので「俺たちのゴエモンがRPGになっている!」という実感がさっそく湧いてくる。

日本全国を巡る旅。展開と世界観がカオス過ぎて色々すごい!

 

巡る街はバラエティ豊か。

ゴエモンの家が役所のすぐ傍にあるイカれたはぐれまちから始まり、ネコだらけの村や生贄に苦しむ村、忍者だらけの村、平賀源内が作ったロボットが人間に混じってる『Detroit Become Human』みたいな村などなど。

コミカルにしつつ地域ごとのリアルな再現に挑んでいた『がんばれゴエモン2』と異なり、何でもありの和風ファンタジーだ。

 

 

「リニアかご」なる乗り物も登場。パスポート取って飛行機で外国に飛んだり、普通に民家にバイクがあったり。文明レベルがすごい。悪の巨大からくりロボットも登場だ!

 

 

何でもありすぎないか!?リニアかご、唐突に出てきて困惑したぞ!

前作もからくりメカは出てきたが、それを考慮しても同じシリーズとは思えないはっちゃけっぷり。

 

 

イベントも一体何が起こっているんだ……と言いたくなる展開の連発。

振り返ってみるとおつかいイベントのたらい回しなんだが、シチュエーションが異常でそれどころじゃなくなる。

 

道を塞いでいる妖怪ぬりかべに好物であるやまぶどうを渡すために、ライデン村に行きたいが、巨大な滝を登る必要がある。そのために鯉の着ぐるみが必要なので、金山でデーヤモンドを発掘して村長に渡して着ぐるみ入手。ライデン村に行くと平賀源内の地下研究所がモンスターに襲われており、退治してやまぶどう1個だけゲット。

ずっとこんな調子で頭ゴエモンになるわ!ゴエゴエ!

 

 

3人目の仲間がコバンネコなのも意外過ぎる。ゆき姫に出てきたコバンネコ、プレイアブルだったんだ!?

なんかヌルッと仲間になったけどこのゲーム大体そんなノリだったな。

 

 

人気キャラであるヤエちゃんは今回が初登場。

最初は勘違いしてゴエモンと戦う展開で、ワザップジョルノみたいなセリフで襲い掛かってくる。

 

 

戦闘時のグラフィック凝っててかわいい。以降のシリーズに比べるとまだオーソドックスなクノイチ衣装である。

 

 

ヤエちゃんが加わってすぐに、リンちゃんなる謎のカンフーマスターと入れ替わりになる展開が謎。装備できる武器に「ダブルサイ」があって『激亀忍者伝』ネタだ!

リンちゃん、結構おいしいキャラなのに出オチでまあまあ謎の扱い。

 

 

後半になると急に特撮ネタが増加して「ホンドウ=タニシ」なる改造人間がやりたい放題過ぎて大困惑。ちゃんとバイクにも乗るぜ!

普通にヤエちゃんより活躍しててどういうことなの……。

戦闘グラフィックの凝り方はファミコンRPGでも屈指レベル!

 

目を見張るのが戦闘のグラフィック。

ザコ敵に待機モーション、ダメージモーション、攻撃モーションが用意されていて、ファミコンのRPGなのによく動く。

種類も豊富で、最初から最後まで色違い無しで新しい敵が出続けるのが凄い。

顔ぶれも人間、からくりメカ、妖怪、モンスターとごった煮で、遊んでいて飽きさせない。デザインもネーミングも絶妙にゆるい奴ら揃いでかわいらしい。

 

 

ドラクエの「あやしいかげ」のパロディで「たのしいカゲ」を出すセンスが唸った。

ドラクエブームの1990年のゲームでここを切り取るとは……!

 

無駄に広いダンジョン……大雑把な戦闘バランス……色々きつい!

 

 

演出やグラフィックの作り込みは凄いが……RPGとしては作り慣れて無さがモロに出た手触り!

最初のダンジョンから無駄に広く、部屋数が多く、通路が長い。このゲーム大丈夫か?と感じた邪気はプレイヤーを裏切らない。本当に無駄に広いダンジョンが延々と続く。がんばる必要がある。

この時代のゲームなので当然エンカウント率も高く、ザコ倒して3歩歩いただけでまたエンカウントすることも。

ショップで売ってる弱い敵を出現させなくする「印籠」があるとちょっとマシになる。

 

 

宝箱も小銭とショボい回復アイテムだらけなのでがんばる必要がある!

終盤になるとようやくマシな宝箱が増えて来るが、ハズレの宝箱も普通に沢山あるので疲れるぜ!

 

 

村にいる犬がプレイヤーに呪いをかけて来るのもやめてもらいたい。

行き止まりや壁際に見えない階段があるとか、ただでさえ無駄にクソ広いダンジョンなのにやめてくれよ!結局1個も見つからなかったし!呪犬ゆるさんぞ。

 

 

戦闘バランスもかなり大雑把。

装備をそれなりにしっかり固めると1ダメージしか喰らわなくなり、ボス戦もほとんど一方的に殴り倒せる。

中盤過ぎると攻撃力の高い大砲ザコが出てきて苦戦する箇所もやや増えるが、ボスの行動パターンがどいつもこいつも単調なのは最後まで変わらないし、ダメージのブレが激しくて計算がし辛いのも気になる。

ボス戦での術によるバフとデバブが強すぎるのはこの時代らしいところ。

 

 

術は名前に「つーうえ!」「しーうー」「だぼ!」「スピーダー」とか中途半端に『グラディウス』ネタ入れたせいで分かり辛くなってるぞ!

『ゴエモン大集合!』はガイド機能があって助かったぜ……!

 

誰がどのアイテムを装備できるのか分からないUIは時代なりだが、単純に「このキャラはこのタイプの装備が出来る」って分類が曖昧な点にこなれてなさが出てた。

ゴエモン、こっちのヨロイは装備できるのにこっちのヨロイはダメなの?みたいな。

 

ショップで売られている消耗品アイテムが地域によって微妙に異なり、序盤のお店で最強クラスの回復アイテムが売られていたりするので「あのアイテム売ってるのどこだっけ?」って彷徨うことになったりもする。

色んな意味で力み過ぎだが見所は多くて楽しかった!

 

 

『がんばれゴエモン 大集合』に搭載されたターボ機能を駆使したが、それでもクリアまで10時間くらい掛かってがんばる必要があった。

 

途中「確かに前作にそういう要素はあったがライン越えだろ!」と言いたくなる展開はあるものの、理不尽過ぎる謎解きも少なく、ファミコンのRPGとしては難易度低め。炎のルンバの場所くらいか。

 

ダンジョンの広さでテンポが悪くてRPGとしてはしんどめだったが、ザコキャラの豊富さと、思いついたオモシロを片っ端からぶち込んだ破天荒なシナリオは楽しかった。

超展開の連続過ぎるし、ラスボスの会話はずっと「お前は何を言っているんだ!?」ってなったよ!

 

シナリオ本当にめちゃくちゃなのに、エンディングの締め方が「がんばれゴエモン」として綺麗なのずるかったな。

演出はもちろんBGMも最初から最後まで良い仕事しててさすがコナミ。

 

問題点は多々あって今遊ぶと辛いところも多いが、力作なのは間違いなし。

さすがにやりすぎで収拾が付かなくなったトンデモ和風な世界観は、ゆき姫でやや引き締まり、そこからゴエモンインパクト方面に広がっていくのであった。