絶対SIMPLE主義

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「Life Is Strange(ライフ イズ ストレンジ)」レビュー!圧巻の情報量で描く、時に心揺さぶられ、時に思いを馳せるADV。【PS4/PS3/Switch/PC】

 

 

 

Life Is Strange | SQUARE ENIX

 

ライフイズストレンジのレビュー行くぜ!

 


メーカー:スクウェア・エニックス

機種:PS4/PS3/PC/Switch

ジャンル:アドベンチャー

発売日:2016年3月3日(PS4/PS3)

価格:税込4800円(PS4)


 

スクウェアエニックスがローカライズして販売するアドベンチャーゲーム。

開発はDONTNOD Entertainmentだ。

発売当時買ってめっちゃ堪能して、

レビューしようしようと思っているうちに1年以上経ってしまった。

 

時間を巻き戻す能力を手に入れた主人公を操作して進める内容で、

システムもストーリーもまさにゲームだからこそ出来る傑作だったわ。

 

 

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主人公はオレゴン州で写真の勉強をしている女子高生のマックス。

とある出来事をきっかけに手に入れた時間を巻き戻す能力を使い、

親友のクロエと一緒に生徒の失踪事件を調べ始めるが、

調査に関連して様々な人物が登場し謎は増えていく……というストーリーだ。

 

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キャラを動かして提示された目標をこなしていく3Dのアドベンチャーゲームで、

ゲーム中はL2ボタン長押しでいつでも時間を巻き戻すことが可能。

頻繁に登場する選択肢もこの能力で何度でもやり直しが出来るのだ。

 

ドラクエで選択肢の出る村人に話しかけて「はい」を選んだ後に

もう一度話しかけて今度は「いいえ」を選ぶような人にはたまらないシステム。

 

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情報を手に入れてから巻き戻すことで新しい選択肢が増える場面もあるし、

時間を巻き戻しても手に入れたアイテムや、

自分の現在位置は変化しないことを利用して入れなかった場所に侵入することも。

状況に応じて能力をフル活用していくのだ。

 

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物語はマックスとクロエの2人を軸に進んでいく。

2人は子供のころからの親友ではあるけど会うのは5年ぶりなので、

その間の変化や、

マックスの知らないクロエの大事な友人の存在などでギクシャクすることも。

 

奨学金を貰って写真の勉強を頑張っているマックスと、

学校をやめて荒んだ生活をしている不良娘のクロエ。

時間の流れが産んでしまった隙間がありつつも、再び紡がれていく友情が胸を打つぜ。

 

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アメリカの高校の人間模様をリアルに描いているのも特徴で、

彼氏がエロチャットしたことにキレてる女をどうにかしないと

イベントが進まないとか、クソどうでもいい事件に巻き込まれたりするのが楽しい。

 

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巻き戻しが出来るの良いことに、

チンピラ野郎が食べている飯を床に捨てて

「豚みたいね。床で食べたら?」と煽るマックスのシーンは爆笑。

こいつ…!能力を楽しんでやがる!

マックスはちょっと引っ込み思案なキャラだけど、

心の中でめっちゃ文句言ってたり、

たまにこういうロックなところを見せたりすることが面白いし好き。

 

主要キャラはもちろん、

本筋に関係ない、話しかけなくても問題無いようなキャラクターにも

みんな名前と個性があって、

細かく追っていくとそれぞれの物語が流れているのが分かるし、

巻き戻しを絡めた選択肢によって彼らの運命も変化していく。

 

いつも危ない目に合ってるデブとか、中庭でドローン飛ばしてるオタク少女とか。

署名運動に協力しないとネチネチ文句言ってくる先生とか。やたら印象に残る。

 

第一印象が最悪だったキャラも進めていくと違った顔が見えて来たり、

意外な見せ場があったり、

良いところもあるけどそれはそれとしてクソだな!って思わされたり。

その逆もあったりで巧み。

 

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序盤からマックスに突っかかってくる分かりやすく嫌な同級生のビクトリア

好きなキャラだぜ。

マックスに好意を寄せるウォーレンも応援したくなったね。

 

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この普通にプレイしてるとスルーしそうなところにいる

ホームレスのおばちゃんとかも妙にキャラ立ってて面白い。

 

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それを彩るのがゲーム全体の情報量の多さ。

登場人物の部屋などには大量に小物があって

いちいち調べられるし内装も凝ってるので、

見ているだけでその人物の人となりが伝わってくる。

 

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メニューから見れる主人公の日記もゲーム進行に合わせて細かく更新される上に

イラストや構図がページごとに違う。

マメにチェックすると驚くようなことが書かれていることもあるので見逃せない。

ゲーム進行に合わせて変化する

メインキャラの日記が読めるゲームは良作の法則!(今考えた)

 

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こういうゲームではまず自販機のクオリティをチェックしたくなる。

 

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そこら辺の張り紙や雑誌なんかもいちいちチェック出来て内容を確認出来るのが良い。

あちこち調べられるアドベンチャーゲームが好きな俺にはたまらないぜ。

 

フルボイスだし張り紙なんかもきっちり読めるようになってるし

ローカライズは非常に気合入っている。

フォントがポップなのも実際にプレイすると凄く雰囲気に合ってるね。

 

基本的に一本道でマップ自体もそこまで広くない。

でもどこも細かいところまで作り込まれていて、調べられる箇所が大量にあり、

その一つ一つにテキストや主人公のリアクションが用意されていて物凄い密度。

新しい場所に移動する度にワクワクさせられるぜ。

 

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このゲームの一番上手いところは選択肢の内容。

時間を巻き戻せるんだから結果見ていくらでも選び直せるじゃん!

と思っていても悩む選択肢が次々に登場してくる。

2択の選択肢のどっちを選んでもマックスが

「本当にこれで良かったの…?」とか不安を煽ってくることめっちゃ多い!

 

「俺はこいつを信じるぜ!見たことを話そう!」

「まあこいつも十分酷い目にあってるし、そこら辺で許してやってもいいんじゃね?」

「このあんまり信用できない感じが逆に信用できる!」

 

と判断して選んだ選択肢が、後々になって裏目に出たり。

裏目に出たと思ったらそれが更に裏返ったり。翻弄されっぱなし。

 

情報と謎の渦の中で何度も何度も時間は巻き戻され、

主人公のマックスだけがそれを認識し、

そして唐突にやってくる究極の選択の衝撃と来たら……!

コントローラーを握ったまま絶句するしかなかった。

 

ストーリー進行に関係ない、

「部屋の植物に水をあげるかあげないか」みたいな小さな選択肢も沢山あって、

その結果もちゃんと後日反映されたりするのがまた楽しい。

 

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非常に引き込まれるアドベチャーゲームだったが、

欠点を挙げるとするなら終盤のある個所。

ちょっとアクション要素の必要なパートがあり、

そこは演出は凝ってるんだけどやや冗長に感じたかな。

 

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Life Is Strangeではあなたの選択次第で 

過去、現在、未来が変わります 

慎重に選びましょう…

 

遊べば遊ぶほど、時を巻き戻せば巻き戻すほど、

このロード時間の合間に表示される簡素な説明文が味わい深くなっていく傑作。

 

どんな選択をしても時間を巻き戻せば最初から無かったことになる。

本当に……?本当に「無かったこと」なのか。

繰り返される巻き戻しの中で、プレイヤーがマックスと共に体感した数々の出来事は、

選んできた数々の選択は、見て来た数々の決意は「無かったこと」なのか。

物語を終えた後もそんなことを考え続けてしまう忘れられない1本になったよ。