3周したので『レミロア』のレビュー行くぜ!
メーカー:Pikii
機種:PS4/Switch
ジャンル:ハックアンドスラッシュローグライトゲーム
発売日:2019/03/28
価格(税抜):4000円
韓国のPixellore Inc.とREMIMORYが開発したアクションゲームだ。
可愛い主人公と、200種類以上の武器が登場するハクスラ要素を推した作品。
そこそこ期待して買ったんだが割としんどい1本だったぜ……!
学校の図書館を掃除してた女子高生のレミは、
偶然出会ってしまった大魔導書ロアの力で別世界「ラグノア」に飛ばされてしまう。
そして襲い掛かるメカモンスターの群れと謎の少女シュー。
謎に満ちた異世界を舞台に、レミの元の世界に戻るための戦いが始まる!
というストーリーだ。登場キャラはこの3人だけ。
自動生成される全4ステージに挑むアクションゲームで、
落ちている武器を拾いながらの戦いとなる。
1つのステージは4つのエリアに分かれていて、
最終エリアでは巨大なボスが待っているぞ。
操作は移動、2つのボタンの組み合わせで行うコンボ攻撃、
ゲージを消費して放つダッシュ、武器にランダムで1種類付いている魔法攻撃のみ。
魔法に使うゲージは敵を倒したり、
あちこちにある家具を破壊することで出現するデザートを回収することで溜まるぞ。
経験値によるレベルアップの概念は存在せず、ステータスは装備アイテム依存。
その装備アイテムも武器のみで防具やアクセサリーの類は無い上に、
武器は1つしか持つことが出来ない。
新しい武器を見つけたら手持ちの武器性能と比較して、
交換するかしないかを選ぶのだ。
武器には「クリティカル率上昇」「炎上してる敵に大ダメージ」「ボスに大ダメージ」
「MP吸収」「攻撃速度上昇」「相手を一定確率で凍結」「攻撃速度上昇」
などといった特殊効果が付いているため、
攻撃力以外でもチョイスを考える必要がある。
同じ武器でも特殊効果やステータスに差がある……というよくある仕様ではなく、
同じ武器はすべて同じステータス。
しかし、ついている魔法だけはランダムなので、
上手い組み合わせが見つかると強力だ。
「炎上してる相手に大ダメージ」の特殊効果を持った武器に、
「炎上させる魔法」が付いてたりね。
逆に言うと組み合わせが悪いとただの産廃なんだがな!
武器はすべてグラフィックが異なっていて個別の説明文もある。
ネタっぽいデザインの武器が圧倒的に多く、見ていて楽しいし、
それはそれとしてカッコいい武器もあるから嬉しい。
小部屋に入ってザコ敵を全滅させて次の部屋へ、を繰り返してゴールを目指す。
操作も単純で手軽に楽しめる作り。
……ではあるんだが、コンボ攻撃の攻撃範囲が狭く、
どれも似たり寄ったりの動きなのでアクションゲームとして単調。
コンボ叩き込んでもカウンターしてくる敵とか、
めっちゃ見辛い弾や、めっちゃ見辛い追尾弾を
さりげなく吐き出す砲台とかが出てくるし、
ダッシュに無敵時間も敵をすり抜ける能力もないため、
数回殴ったらダッシュで後ろに下がるヒット&アウェイで、
ザコ敵を1匹ずつチマチマ倒していく以外の戦法が取れない。
これをずーーーーーっと続けるゲームだ。あっという間に飽きる。
アクションが単調でも色んな技を使う楽しさがあるとか、
キャラを色んな方向に成長させていく楽しさがあるとか、
アイテムをザクザク集める楽しさがあれば良いんだが、そういうの無いからな……。
小部屋の敵を全滅させるとランクが表示される。
S判定を取り続けるとエリアの終わりに出現する宝箱が増える仕様なのだが、
3つある項目の1つでもAを取ってしまうと残りがSでもA判定。
見辛い敵弾とかのせいでこれがストレス溜まるぜ。
基本的にやられたらステージの最初まで戻されてやり直しになるし、
レベルの概念がないからクリアして別モードを始めたらまた初期状態となる。
しかし、溜まっていくお金を消費して
様々な要素をアンロックする「アップグレード」という要素があり、
これは全モード共通でずっと引き継がれる要素となるぞ。
アップグレードを行うことで
ランクの高いアイテムが出現するようになったり、
回復アイテムの回復量がアップしたり、
新しい魔法のついた武器が出現するようになったり。色々と有利になっていくのだ。
一応これが成長要素と言えるか。
ただ、アンロックした魔法はOFFにすることが出来ないため、
うっかりハズレ魔法をアンロックしてしまうと、
ハズレ魔法付きの武器が出現するようになってしまうストレス……。
怖くてアンロック出来ねーよ!
公式で武器は200種類以上と書いてあるが、
最初の周回で使えるのは片手剣とハンマーのみ。
2周目でガントレットが解禁で、3周目で杖解禁。
4周目で両手剣が解禁と、全種類使えるようにするだけで一苦労。
ただでさえアクションが単調なのに武器の種類に縛りまで入れられるとは。
まあ、そもそも解禁した武器種が使い物にならなかったりで、
結局は最初から使える片手剣が一番安定だったり。
1回クリアすると大量の新モードが出現するんだが、
敵を倒すたびに武器がランダムで変化するモードとか、
1発ダメージ喰らったら死ぬとか、攻撃力が下がる割に速度が上がるモードとか、
なんか取ってつけたようなモードばかりだな……。
集めた武器と魔法を自由に使えるモードは良いんだけども。
強力な組み合わせの武器が見つかると一気に楽になるのは爽快だし、
プレイヤーの判断で手持ちの武器を選んでいく楽しさはある。
こっちの武器は凍結が付いているけど、
こっちの武器の方が攻撃力が圧倒的に高いからどうするかな……とかね。
あと、難易度ノーマルだとザコ敵を完封出来る凍結魔法と、
ボスにも効くスピードダウンのスロウ魔法が圧倒的に強く、他の武器はいらない。
が、1周クリア後に出現する難易度ハードだと敵が固いし、
1周クリアしたことで敵のパターンはもう掴めているから、
攻撃系の魔法にした方がサクサク進めたりする。ここは結構好きなところだ。
とはいえ、やはり出来る行動の幅が少なすぎて
同じことの繰り返しになるから楽しさがあんまり持続しない……。
キャラは可愛いし、テキストは言われなければ海外のゲームだと分からないレベルだ。
ステージ探索中に、
日本語のボイス付きでゆるい掛け合いをしまくってくれるところも悪くない。
ただ、せっかく色んなコスチュームがあって変更できるのに、
常に引いた視点だからよく見えないのも難点。
ステージクリア時に3Dモデルにカメラを寄らせるくらいはあっていいだろうに。
1周クリアに4時間程度。
慣れれば1~2時間くらいで周回可能かな。
システムを絞ってサクッと周回出来るようにし、
アンロック要素を沢山用意して手軽に何度も遊んでもらいたいのは分かるんだが、
手軽というより内容の薄さと底の浅さが目立つ内容。
遊んでいて虚無感だけが募っていく。1周しただけでもう完全に飽きてしまう。
キャラの可愛さや、敵メカのカッコ良さは文句無かったんだが、
定価4000円という高さも相まってかなりガッカリ感の強い1本でした……。