DESTINY CONNECT(ディスティニーコネクト) | 日本一ソフトウェア
『DESTINY CONNECT』のレビュー行くぜ!
タイトル画面のイラストが良すぎる。
メーカー:日本一ソフトウェア
機種:PS4/Switch
ジャンル:RPG
発売日:2019/03/14
価格(税抜):7200円
日本一ソフトウェアが送る完全新作のRPG。
昔懐かしのRPGをイメージして作られていて、
雰囲気などは確かにPS~PS2辺りの名作って感じがする。
シナリオと音楽は「SYUPRO-DX」が担当しているぞ。
俺が買ったのはPS4版。
公式サイトを見てこれは買わねば!となったタイトルだったが、
まあ……日本一ソフトウェアの新規IPらしい内容だったかな!
物語の始まりは1999年の12月31日。
古い歴史を持つ街であるクロックニーから始まる。
主人公の女の子であるシェリーは母親と一緒に新年のお祭りを見に行くが、
2000年を迎えた瞬間に街の時間が止まり、
突如として出現した謎の機械たちによって街は支配されてしまった。
シェリーとその友人であるペグレオは原因を探るために、
時間を超える力を持ったロボット「アイザック」と共に時間を越えた旅に出る!
というストーリーになっているぞ。
オープニングでは新年に向けて盛り上がるクロックニーの様子が、
飛んでいく紙飛行機の視点で俯瞰していく素晴らしいムービーが流れ、
本編への期待が高まる。
新年のお祭りの最中に時間が止まったので、
空に「止まった花火」が張り付いているビジュアルも実にいいぜ……。
好奇心旺盛でおてんばなシェリーに、
引っ込み思案で臆病だけどシェリーのことをいつも心配してるペグレオ。
鋼のボディに優しい心を持ったアイザック。
この3人でドタバタを繰り広げながら冒険していき、
過去や未来で新たな仲間と出会っていくという王道的なノリになっているぞ。
オルタナもカッコいい。
武器がビーム剣で、ある宿命を背負った謎の少年で、シェリー達より戦闘経験豊富でと
今も昔も男の子が好きな要素てんこ盛りだわ!
アイザックの体内に黒電話が内蔵されていて、
そこからシェリーのパパから電話が掛かってくるのは、
色々なオマージュを感じられるところ。
3Dのフィールドを歩きながら次の目的地を目指していく構成で、
一度行った場所でワープできるファストトラベルもあり、遊びやすい作り。
戦闘はうろついている敵メカにぶつかると発生するぞ。
戦闘はパーティメンバー3人で行うコマンド式で、
スピードの高いキャラから行動していくスタイルだ。
アイザックを外すことは出来ないが、残り2人は自由に選ぶことが出来る。
仲間キャラは行動することで溜まっていくSPを消費することでスキルが発動可能。
属性攻撃、回復、ステータス強化、状態異常とキャラによって得意技が違い、
割とみんな強力なスキルを持っているのが悩みどころ。
メインストーリーだとシェリーにヘタレ扱いされてるペグレオとか、
めっちゃ戦闘能力高いじゃん!
戦闘中は敵と味方に掛かっているステータス補正や状態異常を
確認することが出来るので、マメに状況確認するのが勝利の鍵だ。
アイザックは戦闘中にターン消費無しでフォームチェンジをすることが可能。
ゲームを進めることで増えていくが、防御特化、回復特化、ステータス補正特化など。
どれも特徴がハッキリしているので、プレイヤーの判断でどんな状況にも可能だ。
頼もしい!
また、アイザックのみ、EXスキルという強力な技を持っている。
仲間がダメージを受ける度に溜まるゲージがMAXになった時に、1度だけ発動可能。
1ターンだけ味方全員への攻撃を無効かする、
複数の状態異常を与える攻撃をする、連続行動可能にするなど。
フォームによって異なるがこれまたどれも強力だぜ。
フォーム 毎に変わるアイザックのビジュアルも良いセンス。
どれも可愛くてカッコ良いデザインだぜ。俺はブシドーフォームが好き。
スキル強化役でスキルを個別に強化したり、
敵が落とす歯車を集めることでアイザックのフォームを強化する要素もある。
RPGとしては遊んでいて楽しい調整で、
全体攻撃スキルでザコ敵を一掃するとか、
味方全体の攻撃を炎属性にするスキルを使って、炎が弱点の敵をボコるとか出来るし、
それでいてボス戦では敵の耐性や掛かっている補正を確認して、
対応した攻撃をしっかりしないと勝てないので程良いバランスだ。
ラスボスはかなり手強いぞ。
最高の戦闘BGMに、短いが個性がしっかり出ているスキル演出など。
遊んでいて「そうそう、これこれ!」となる心地良さ。
シェリーのドライヤー銃のモーションとかとてもかわいい。
ストーリーも過去や未来に時間移動して
各時代のキャラ達と共に徐々に謎を解いていく展開や、
伏線の決まりっぷりも含めて遊んでいて非常に引き込まれるし、
名前が色々と反則な「バグデール=チートシタイン」氏を筆頭に
登場キャラみんな良い味出していて雰囲気作りが最高。
アイザックもロボなのにとっても大人で、
仲間たちみんなの支えになっている本当にいい奴だ。
盛り上がるシーンでのセリフには何度も心を揺さぶられたぜ……!
タイムパラドックスに関してはかなりゆるい扱いで、
過去で歴史を変えて現代に戻ってくると普通に歴史が変わっているという、
『ドラえもん』や『クロノトリガー』くらい分かりやすい構造になってるね。
まあこれはこれで。
敵メカはボスもザコも秀逸なデザイン揃いで、
戦闘の細かいモーション含めて見応えあるし、
やる事はえぐいけどセリフが妙にコミカルなのも印象に残る。
ジュース代わりのレーザーでこっちを殺そうとしてくる
自動販売機のボスなんてのもいて特にお気に入りです。
ただ、13時間くらいで本編が終わってしまうのでRPGとしてはかなりあっさり。
舞台がクロックニーだけなのでかなりこじんまりとしているし、
本筋に関係ないサブクエストや、クリア後に出現する隠しボスや裏ダンジョン、
強くてニューゲームの類などは存在しないので、本当にサクッと終わる作り。
そもそもラストダンジョンの途中くらいでレベルカンストしちゃうのでね……。
やり込みはトロフィーのためにザコ狩りしてスキルやアイザックを強化するくらいか。
ストーリーも掘り下げ不足なところが多く、
キャラはみんな良いのにいざ仲間になるとあんまり会話に参加しなくなったり、
結局なんだったのかよく分からない重要キャラがいたりして勿体ない。
街の住人と会話できる時期が一部しかないのも残念。
進めれば進めるほど色違いの敵ばかりになり、
終盤になると同じようなダンジョンを延々と歩くことが多くなり、
「何このイベント!?」って言いたくなるような
唐突なおつかいイベントが挟まったりと、息切れ感がどんどん強くなってくるぜ。
そんなわけでタイトル画面のイラストが良すぎる。
雰囲気は絶品だけどフルプライスとしては作り込み不足という、
日本一ソフトウェアの新規IPらしい1本だったぜ!
俺が期待してた「PS2辺りの名作RPGっぽい手触り」に関しては
それなりに満足させてくれたし、中盤くらいまでのワクワク感も良かった。
エンディングはもう一捻り欲しかったところではあるんだけど、王道ではあるね。
RPGとしてデキが悪いわけではないし、
見所が多い作品ではあるだけに色々と惜しかったなぁ。
値段の高さはいかんともしがたいが、
雰囲気が良くてサクッと遊べるRPGを求めているのならアリってところか。
興味があれば!