Going Under | 公式PlayStation™Store 日本
Going Under ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
Going Under を購入 - Microsoft Store ja-JP
『Going Under』のレビュー行くぜ!
メーカー:TEAM 17 DIGITAL
機種:PS4/Switch/Xbox One/Steam
ジャンル:ローグライクアクション
発売日2020/09/24(Switch/PS4/PC)2020/09/23(Xbox One)
価格(税込):2050円
ダンジョンと化したベンチャー企業に挑むローグライクアクションだ!
オフィス用品やインテリアなどを駆使してモンスターをボコっていく内容。
ややバランスが厳しく感じるところもあったが、
スキルを取捨選択して突き進むシステムや、
皮肉たっぷりのストーリーなどでなかなか楽しめたぜ。
新興のベンチャー企業「Fizzle」の無給インターンに選ばれた主人公のジャッキー。
彼女に与えられた仕事は、
従業員がモンスター化した他のベンチャー企業に乗り込み、
最深部にある不思議な「レリック」を入手すること。
レリックを手に入れれば、不思議な力で会社は更に成長出来る!
無給でやるにはあまりに過酷な戦いだが、
キャリアに繋げるためにジャッキーは頑張るのだ。
ジャッキーの成長っぷりと、
ベンチャー企業の地獄っぷりがメインのストーリー。
登場キャラたちは、会話デモ以外だとクレイアニメっぽい質感になっている。
こちらは主人公のジャッキー。なかなか可愛い造形だ。
カメラを動かして体の中を見ると、顔の付いた脳みそがあるぞ!
このこだわり、いる?
入る度に変化するダンジョンで最深部を目指す3Dアクション。
やられたら最初からやり直しだし、武器はすべて現地調達だ。
ダンジョンにはノートパソコンやタブレットペン、イス、モップ、消火器といったものから、
普通にハンマーやソード、トゲ棍棒など物騒なものも落ちてる。
ベンチャー企業の大変さが伝わってくるね。
種類豊富なモンスターたちの攻撃を見切り、
多彩な武器を緊急回避であるドッジロールと組み合わせながら、
上手く立ち回っていくゲームだ。
自分たちの会社の備品でくたばれーーーーッ!
武器によって攻撃力や使いやすさが全然違うし、
ぶつけると相手が感電するとか、
溜め攻撃で遠距離攻撃出来るなど特性もある。
武器は使ってるとすぐ壊れちゃうけど3つまで持てる。
強力な武器をどこで使うかに悩むゲームだ。
距離とってそこら辺の武器をポイポイぶん投げるのも楽しいし重要。
武器が無い場合はパンチ攻撃が出来るが、
インターンのパンチ力はたかが知れてるので実用的ではないぞ。
他にも、入手するとダンジョンが出るまで永続で効果を発揮するスキル。
使い捨てで基本的に1つしか持てないが、
回復や敵への攻撃、妨害やアイテムの入手など、様々な効果のあるアプリ。
そして回復アイテム、スキル、アプリを販売するショップもある。
武器も含めて、どれを持っていくか?どれを取るか?の取捨選択が楽しいシステム。
ダンジョン化したベンチャー企業は業種にちなんだ構成になっている。
出会い系アプリの企業だったらセクシーな男や女のデーモンが沢山いるし、
仮想通貨を扱っている企業だったら、鉱山のような内装でガイコツが働いてる。
こういうダンジョン毎の個性とか、ポップな色使いとか、
LINE風のUIとかの雰囲気作りが本当にイイゲームだね。
成長要素もある。
同じスキルを何度も手に入れるとスキルが承認されて、
ダンジョンに入る時に持ち込めるようになる。
持ち込めるのは1種類だけだが、強力なスキルも多いので一気に有利になるぞ。
また、同僚をメンターとしてセットすることで様々な特典が受けられる。
買い物をする時に借金出来るとか、特別なアイテムが出現するとか、
入るお金が増えるとか、アプリを2個持てるようになるとか……。
同僚から出される様々なお題をクリアすることで更に強化される。
こっちも育てていくとかなり強力な特典が付くぞ。
ノートパソコンでゴブリンをボコる!
写真撮影アプリのフラッシュで敵の動きを止めてソードで一閃!
配達アプリでドローンを呼んでサンドイッチをゲット!
消火器でスケルトンを氷漬けにしてぶん投げる!
出会い系アプリでマッチングしたモンスターを全滅させて報酬ゲット!
ローグライク要素のあるアクションゲームとしてよくまとまってるし、
他のゲームとは一味違うこのノリがたまらない1本だね。
ストーリーも不安定なベンチャー企業を舞台にした作品ならでは。
意識高い系の社長が勢いだけの発言で社員を振り回したり、
運用が面倒な公式アプリの導入が決まって現場が混乱したり、
雪のように積もっていくストレスで、
みんなの心にヒビが入っていく様子がしっかり表現されている。つらい!
ちなみに、一番心が荒んでいるのは経理担当。
ダンジョンではモンスターとのバトル。本社に戻ったら社員同士のゴタゴタ。
そんな状況でたくましく成長していくジャッキーが、実に魅力的なストーリー。
ローカライズも非常に上手くまとまっていて、
ラスボスの二つ名のセンスは特にお気に入りだな。
気になった点としては中盤以降、面倒な敵が増えてくるところ。
ワープしながら弾を撃ってくるとか、攻撃が当てづらい高所からタックルしてくるとか、
ダメージを与えると爆弾を落とすとか、攻撃を当ててものけぞらないとか。
こういうのが物量押しで攻めてくるから、攻撃を避け辛くて結構ストレス溜まる。
ただ、こっちが使えるようになる強力なスキルやメンターも増えていくので、
その辺でバランスを取ってはいるか。
スキルだと「ロックオンするとたまに敵が燃える」「投げたものが燃えるようになる」
「最後に倒した敵が稀に仲間になる」「敵を倒すと稀に体力が回復する」
とかがかなり強力。
メンターの特典も強いんだけど育てるためのお題に面倒なものが多く、
ダンジョンの尺と噛み合ってないように感じてしまった。
もうちょっとサクサク達成出来るようにして欲しかったな。
ゲームを簡単にする「アシストオプション」を自由に使えるので、
難しく感じたらこれで調整してねって作りにはなってる。
難しいゲームとして作られているのならしょうがないな……!
全部オンにすればほぼボタン連打で圧勝。ホワイト企業になる。
個人的オススメは「ダメージ時の無敵時間増加」と、
「ドッジロール無敵時間増加」を最初からONにして進む設定。
これが一番丁度良く感じたし、
OFFのままだと、敵の連続攻撃でボコられやすくて結構イライラするぞ。
クリアまでは10時間くらい。
企業モノとファンタジーをミックスし、
皮肉と個性たっぷりにまとめあげた痛快さがたまらない1本だ。
後半のバランスは気になったがちゃんと対処は出来るようになってるし、
ラスボス戦の流れとエンディングが良かったこともあって、
「面白いゲームだった!」という気持ちで終えられたな。
みんなも潜ろう!ベンチャー企業!