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無人の渋谷で謎と青春が踊る!圧巻のVRミステリー『東京クロノス』レビュー!【PSVR/PC】

 

東京クロノス VRミステリーアドベンチャーゲーム

 

 『東京クロノス』のレビュー行くぜ!

俺はOculus Rift Sでプレイしたぞ。

 


メーカー:MyDearest株式会社

機種:PSVR/Oculusシリーズ/VIVEシリーズ/Windows MR

ジャンル:VRミステリーアドベンチャー

発売日:2019/03/20(初リリース)

価格(税込):3980~5072円


 

豪華スタッフで送るVRミステリーアドベンチャーだ。

システムはオーソドックスだが、キャラと物語の魅力、

そしてVRだからこそのシーンで感情を揺さぶってくるシビれる1本。

結構前に出たゲームだが、今遊んでも非常に面白かった。

 

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物語は高校生である櫻井響介が、無人の渋谷で目を覚ますところから始まる。

探して見つかったのは7人の幼馴染たち。

どうやってここに来たのか、何故渋谷が無人なのか。

混乱する中、スクランブル交差点の大型ビジョンにメッセージが表示される。

 

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「私は死んだ、犯人は誰?」

 

謎に満ちた異空間「クロノス世界」からの脱出を目指すために、

少年少女たちによる「私」を殺した「犯人」探しが始まる……というあらすじだ。

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VRのアドベンチャーゲームだが、作りは昔ながらのビジュアルノベルに近い。

3Dのマップを歩き回ったりするのではなく、

ボタンを押すたびにセリフが再生され、画面が動いてストーリーが進んでいく。

そして要所で登場する選択肢でストーリー分岐。

プレイヤー自身が動き回る要素が無いため、座ったまま落ち着いて遊べる作りだ。

 

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 じゃあVRの意味は?となるが、

「登場人物たちと同じ視点で物語を見る」ことによる没入感が格別。

無人の渋谷スクランブル交差点に立っている不思議な感覚や、

最初の「私は死んだ、犯人は誰?」のインパクトはこの形式だからこそ。

 

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主人公の視点で物語を体験するゲームなので、

登場人物が主人公の周りをぐるりと回り込む、グッと接近してくる、

遠くからこちらに近づいてくるなどの演出でドキッとさせられるし、

ショッキングなシーンでの緊張感が恐ろしくて手に汗握る。

「これを俺にやらせるのかよ?!」って叫びたくなったぜ。

そしてこの視点だからこそ感情が増幅されるラストシーン……最高だったわ!

 

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OPムービーの作りがまた素晴らしく、これこそ「VRで見るアニメOP」!

映像と音楽の合わせ方が気持ち良くて、

クリアから大分立った今でも頻繁に見返しちゃうくらい大好き。

ボーカル曲はいくつかあるけどどれもハズレ無しだね。

バッドエンドで見れるスタッフロールがまた綺麗で

「ここでこんな良いものを見せちゃうんです!?」ってなる。

 

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舞台となっている「クロノス世界」は、人の強い感情から生まれる奇跡の空間。

現実から隔絶された空間で、

提示されたミッションをクリアすることで脱出できると言われているが、

「私は死んだ、犯人は誰?」というメッセージ含めて謎が多い。

脱出方法を見つけるために、主人公たちは無人の渋谷を探索していくのだ。

 

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最初は混乱しつつも、幼馴染同士ということで和気藹々と進む。

無人の店舗を回っての食料の確保や、現実世界との差異の確認、脱出方法の模索など。

ここで登場キャラそれぞれの背景が分かるし、

こういうシーンはこっちも見ていてワクワクしてくるね。

 

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しかし幼馴染は主人公含めて8人のはずなのに、

9人目の「ロウ」という謎の人物も登場。

自分も幼馴染だと主張するが、誰もロウのことを知らない。

ロウは8人のことをよく知っているし、口を開けば他人を煽り罵る言葉ばかり。

 

そこから少しずつ謎や、絶望的な状況、曖昧な記憶の正体、

怪しい言動のキャラなどが浮かびあがってきて雲行きが怪しくなり、

中盤からは怒涛の展開に雪崩れ込む。

ミステリー作品としての流れがよく出来ていて、

遊んでいるこっちを上手く引き込んでくるね。

 

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登場キャラもみんな魅力的。

明るい超天才キャラだけど、胸に頑なな気持ちを抱えた東国ユリアが好きかなぁ。

 

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リーダーシップ溢れる神谷才、付き従う両角愛、

二人の影に隠れつつも頑張る蔭山哲のトリオも良い味出してるし、

主人公大好きオーラ全開で突っ走る桃野夕も可愛いし、

バカだけど友情に熱い街小路颯太の言動には泣かされたし、

謎が多い二階堂華怜とロウも内面が分かるほどに魅力も深まってくる。

 

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ビビットな色使いや瞳の表現が印象的なキャラデザは魅力的かつ、

「主人公視点」なので引いた画が多くなりがちな本作でも存在感あって、

ゲームの構成に非常に合ってると思った。

 

声優の熱演も素晴らしく、やはり櫻井響介を演じる上村祐翔と、

ロウ演じる木村良平の二人が凄い。慟哭する演技が圧巻だったぜ。

 

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気になった点を上げると、登場人物のサイズがややデカいところ。

わざとやっているらしいんだけど、慣れるまで違和感の方が強かったなぁ。

次回作『ALTDEUS: Beyond Chronos』では改善されてたので、

試行錯誤の段階だったんだろう。

 

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後半は回想シーンが多くなり、面白いけど少々テンポが悪く感じてしまった。

登場キャラの掘り下げ方がややパターン化してるのも気になったところ。

「また〇〇でこじらせてるのか!」みたいな。

 

フローチャートや早送りが無くスキップ機能のみで、

シーンが細かく切られているので、

メニュー開いてスキップ押して……を繰り返さないといけないのもちょっと面倒。

まあ、複雑な分岐条件があるとか、

そのせいで何度もやり直さないといけないゲームとかでは無いけどね。

 

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クリアまでは10時間前後ってところ。

VRだからこその演出を散りばめつつも、

それ以上にキャラと物語の魅力でしっかりと引っ張っていく地に足の着いた作り。

気になる部分を差し引いても完成度は高く、

エンディングを迎えた時は遊んで本当に良かった……と、余韻を噛み締めたぜ。

 

隔離された無人の渋谷で紐解かれる、少年少女たちの青春VRミステリー。

VR遊べる環境ならオススメだ!

 

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ちなみに小説版である『渋谷隔絶』(左)も発売中。

異なる「クロノス世界」の話を描いていて、本編に続く形での前日譚。

単独エピソードとしても引き込まれる作りになってるし、

先にこっちを読んでから本編を遊ぶと、一味違ったところで驚ける構成なのも上手い。

併せてオススメだぜ!