『ガチャレーシング2nd』のレビュー行くぜ!
メーカー:アークシステムワークス
機種:Switchダウンロード専用ソフト
ジャンル:ガチャカスタマイズレースゲーム
発売日:2018年3月29日
価格:税込1200円
アークシステムワークスが送る見下ろし視点のレースゲーム。
3DSで発売されて多分好評だったタイトルの続編だ。
ガチャガチャを回して出てきたパーツを組み合わせて自分だけのマシンを作る内容。
基本は同じだが続編ということで新コース、ミニゲーム、
そして特殊能力を持ったパーツの登場といった新要素が増えているぞ。
良い意味で「ゲームっぽい」ゆるさに溢れているところが魅力の作品。
もう少し大きい変化が欲しかったとか気になる部分もあったが今回も面白かったぜ。
一応言っておくが課金要素は一切無いぞ!
ゲームを始めると
「さっそくガチャを引いてみましょう」などと言われるのでガチャを回す!
するとレアアイテムの「バルク品タイヤ」が……って、
これのどこがレアだよテメェーッ?!
「おや?これはいいパーツですね!」じゃねーぞ喧嘩売ってんのか!
ってなるのがこのゲームのお約束なので、もし続編が出てもそのままにして欲しい。
リセマラできるけど「バルク品タイヤ」と似たようなものしか出ないから、
とっとと先に進んだ方がいいぞ!
メインとなるのがグランプリモード。
様々なレースで勝って賞金でガチャを回し、出てきたパーツでさらなる高みへ!
進むごとにより高額で良いものが出るガチャが出現していくのがアツい。
スタートがグレードFで、徐々にランクアップしてグレードAを制覇するのが目標だ。
レース名は普通にカッコいいものから、映画や漫画のパロディっぽいもの、
自分以外はすべてトラックで行う「vs一番星」なんてレースまで様々。
「消失点のその先へ」「オート三輪の逆襲」
「DはドリームのD」「世紀末の爆音」「ヒルバレー1985」とか
今回も製作スタッフがノリノリでネーミングしたのが伝わってくる。
レースは見下ろし視点で、シンプルだがドリフトできっちり差を詰めたり、
敵車への体当たりによる妨害を上手く使ったりが重要になってくる作りだ。
レースゲームとして基本はしっかり押さえてあるし、
おもちゃみたいな小さな車が一斉に飛び出して
激しいデッドヒートを繰り広げるチマチマした空気がなんとも素朴で楽しい。
ただ、プレイヤーの操作に合わせてコースの方が動くような表現になっているので、
人によってはちょっと戸惑うかも。
ドリフト操作はブレーキボタンで行うか、
それとも個別に割り振られたドリフトボタンで行うかをオプションで変更できるし、
前作は出来なかった方向キーでの操作も可能になってるのが地味にありがたいぜ。
カスタマイズに使えるパーツはボディ、タイヤ、エンジン、
そしてレースで一定回数使うと壊れるが強力な性能を持っているアクセサリー。
この4つだ。
同じパーツでも微妙に性能が違うことがあるし、
今回からボディパーツに「マシンアクション」が付いていることもある。
マシンアクションはレース中に使用可能な特殊能力で、
回転攻撃で回りの車を吹き飛ばすものや、
一定時間オート操作してくれるもの、
トップを走っている車の性能を落とすもの、
オイルを発射して妨害をするもの、
変形して加速重視とコーナリング重視の性能を切り替えられるものなどなど。
どれも非常に強力。
しかしパーツにマシンアクションが付いてるかどうかはランダムなため、
基本性能が高いがマシンアクションの付いてないパーツと、
基本性能はそこそこだがマシンアクションが付いてるパーツで悩むこともあったり。
いい組み合わせのパーツが出るまでガチャを回しまくるのだ!
パーツは「オートサンリン」「ゼンマイエンジン」
「木炭エンジン」「つぎはぎタイヤ」とかの
いかにもショボそうなものから、「ブラックコンボイ」なんてカッコいいトラックに、
「マシュマロマン」なんて微妙に元ネタが分かるものまで色々。
ここら辺はゲームのチョロQシリーズを思わせるノリで
やっぱり「せいそうしゃ」が欲しかったなあ。
パーツに別のパーツを合成してステータスを上げることも可能。
パーツによって上昇するステータスが変化するので、
最高速度、加速、ドリフト、ハンドリングなど自分が上げたい数値を見極めて合成だ!
合成はどんなレアなパーツを合成しても上昇ステータスは1で固定。
その代わりレアなパーツほど合成に成功する確率が高いという仕様だ。
失敗しても素材として使ったパーツが消えるだけの親切設計。
なので、安いガチャを回してゴミパーツをかき集めて
どんどん合成して強くしていくのだ。
ここら辺の分かりやすさもこのゲーム好きなところ。
合成で強化できる回数はパーツ毎に決まっていて、
たまに基本性能は低いけど合成上限が高いなんてパーツもあったり。
終盤はかなり難易度が高く、アクセサリーでの底上げが必須になってくる。
ランダムで出現する「アクセサリーガチャ」を見逃すなよ!
また、新要素のミニゲームがたまにレースと一緒に出現することがあり、
体当たりで他の車を場外に落とせば勝ちの「カーバトル」と、
1画面のコースデプレイする「ミニGPレース」の2種類。
「カーバトル」は体当たりでまとめて敵車を奈落送りに出来ると気持ち良いし、
1プレイが短くて簡単にお金が稼げるので慣れると便利だぜ。
そんなわけで3DS版同様に地味だが手軽に遊べて、
パーツを集めて強化していく中毒性もあるレースゲーム。
クリアまでは10時間かからないくらいだったかな。
良くも悪くもアッパーバージョンという作りで
コースも4つしか増えていないので物足りなさはあったし、
ガチャを回しまくるゲームなのにガチャが1回ずつしか出来ない上に、
演出の早送りは出来てもスキップは無いのも不満だったが、
新要素のバランスも含めてシリーズとしては手堅く遊べる作り。
ゲームの幅を広げる新要素も加わっていて、
前作に無かった最大4人でのVSモードも搭載。
ミニゲームの導入でお金が稼ぎやすくなっているのも改善点。
携帯モードでは縦画面表示に対応しているのも気が利いてる。
続編があったらガチャを快適にした上で演出をハデにしたり、
レースと直接関係ないアイテムを集めるような要素が欲しいかな。
Switchでお手軽に遊べるレースゲームを求めているなら、
今回も十分にアリな1本だったぜ。