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3DS/WiiU「藤子・F・不二雄キャラクターズ 大集合!SFドタバタパーティー!!」レビュー!勝者は落とした女の数で決まる!

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藤子・F・不二雄キャラクターズ 大集合!SFドタバタパーティー!!のレビュー行くぜ!

藤子・F・不二雄キャラクターズ 大集合!SFドタバタパーティー!!|バンダイナムコゲームス公式サイト

11月20日にバンダイナムコゲームスから3DSとWiiUのパッケージで発売された作品だ。

WiiU版が6640円。3DS版が5690円。

機種の違いは画質とWiiUではゲームパッドオンリープレイが出来る点くらいかな?

俺が買ったのはもちろんWiiU版ね。

ジャンルは最大4人でのプレイが可能なすごろくゲーム。

藤子F不二雄生誕80周年記念の一環として発売されたもので、

ドラえもん、チンプイ、キテレツ大百科、エスパー魔美、パーマン、21エモンなどなどなどなど。

数多くのキャラクターが登場するオールスターなお祭りタイトル。

開発はインティ・クリエイツだ。

もうこの華やかなパッケージだけで買わなければ!って気持ちにさせてくれるぜ。

こんだけ集まったら「すこし・ふしぎ」どころの騒ぎじゃない!

とてつもない不思議ですよ!これはもう迷宮入りだ!

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予約特典のスペシャルブックは軽いキャラ紹介とゲーム説明くらいで大した内容ではないが、

脇役も含めた登場する全キャラクターのシールがついてくるのがポイント高い。

これが初のシール化では?!ってキャラも結構いるな……。

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使えるキャラクターはドラえもん、パーマン、21エモン、チンプイ、コロ助、エスパー魔美の6人。

マップも全6種類と、5000円越えのパッケージとしてはやや寂しいボリュームだ。

ただ、仲間キャラやイベントではこの6作品以外からも幅広いキャラが登場する。

ポコニャンとかTPぼんとかSF短編集とかね。

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モードは6人の主人公から1人を選んで3ゲームを勝ち抜くドタバタパーティーモード。

自由にルールやマップを選んで対戦するフリーパーティー。

ミニゲームだけを自由に対戦するミニゲーム。

プレイで溜まっていくポイントでガチャを回すコレクション。

この4つだ。オンライン対戦は出来ない。

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1人ずつサイコロを振ってマップを進んでいく。

止まったマスで様々なイベントやミニゲームが発生。

1回だけ使える特殊能力を持った仲間キャラや、アイテムなども存在。

仲間キャラの合計と、最後のターンで発生するミニゲームの成績を足した数で勝者が決まる。

と、ボードゲームとしては非常に分かりやすいルール。

仲間の多いヤツが勝ち!仲間の少ないヤツは負けだ!

じゃあ俺は負けかな……。

なかまマスを通過すると仲間キャラを1人ゲット。

ショップマスやフレンドメーカーマスを通過すると

ゲーム内の通貨であるFポイントを消費して仲間を紹介してもらえたり買い物できたりする。

この手のマスに通過ではなくピッタリ止まるとピッタリボーナスが発生し、

仲間が2人増えたり割引してもらえたりと色々な特典がある。

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イベント時には様々なF作品の原作のコマが画面に表示される。

静止画だと分からないが、キャラが軽くアニメしたりとゲームに合わせて手も入っているぜ。

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結構ビックリするような作品からも選出されてたり。まさかの超兵器ガ壱號!

「ひいて運んで、ガ壱ゴウ」とかそんな楽しげなシーンのコマじゃねぇぞこれ!

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登場する仲間キャラも藤子F不二雄ファン向けとしか思えない濃いメンツが揃ってるぜ。

のび太のパパどころかしずかちゃんのママまでいるからな!

しずかちゃんのママは出番が少ないっていうか

時限バカ弾の回でちょっと暴れてたくらいしか印象に残ってないな……。

濃いキャラばかり出てくるから普通にのび太とかが仲間になるとちょっとホッとする。

失礼ながら「ドビンソン漂流記」「宙ポコ」「バウバウ大臣」辺りはこのゲームやるまで名前知らなかったよ俺。

もちろんリームやリルルや美夜子さんといった人気ヒロインも揃ってるが。

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マップや背景にも小ネタが溢れていて、ちょっとした通行人も元ネタがあったりするので実に細かい。

ワルモノタウンのマップでは全○連のビルとドン石川も!

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タイムトラベラーズマップでタイムマシンのコマに止まると出る一枚絵も素晴らしい。

参加するメンバーの組み合わせでちゃんと変化するのが細かいぜ。

ゲームの案内役が星野スミレとゴンスケで、

マップの説明などでちょいちょい顔を出してくれるのも嬉しい演出。

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ミニゲームは17種類とそれなりに数が揃っていて、

ドラえもんの空気砲やジャイアンリサイタルといった有名所を押さえつつ、

SF短編集のヒョンヒョロを使ったものがあったりで色々凄い。

ちゃんと誘拐を実行するコマまで……。

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21エモンの寄生宇宙人ハッピーをモチーフにしたミニゲームも存在。

原作では生物の脳に寄生する宇宙人ハッピーに乗っ取られた星が舞台で、

ハッピーは寄生した人間が言う事を聞かないと脳に激痛を与える。

一度寄生されたら首を切断するしかなく、

実際にサイボーグ手術で首を切断したレジスタンスも登場するエピソードだった。

間違っても「あたふた!ハッピー鬼ごっこ!」なんて楽しげなミニゲームに出来る話じゃねぇよ!

「ドラえもんを始めとする藤子F不二雄作品を使った家族みんなで楽しめるボードゲーム!」

っていう看板を隠れ蓑にして、F作品でもかなり黒いネタを突っ込んでくる製作側の姿勢はロックですね!

画面に!マークが表示されたら素早くボタンを押す。

タイミング良くボタンを押してジャンプし続ける。

手を挙げている宇宙人の数を数える。

10秒キッカリでカップラーメンの時間を測る。

ミニゲームはどれも単純なものだが、どの年代でも遊べる作りになってるし見た目も楽しげで丁寧。

こういう単純なミニゲームほど作り手の技量が試されるのだ。

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ただ、「早撃ち!空気砲バトル」はちょっとしっくりこなかったな

空気砲って原作だと土管くらいは破砕するくらい威力あったし、

早撃ちなら空気ピストルの方が適してると思う。

多分、指先にはめる空気ピストルは

ゲームだと見た目が分かりにくいって理由なんだろうけども。

コロ助や21エモンがエスパー魔美に空気砲をぶちかますのはこのゲームだけ!

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オーソドックスなミニゲームアリのボードゲームだが、作り自体は手堅いし、

仲間キャラが増えるとサイコロがパワーアップして一気に10マスとか進めるようになったりして気持ちいい。

原作のコマやネタが次々に飛び出すので自分のターン以外でも見ていて楽しい。

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ミニゲーム中でも背景をよく見ると、

ドラえもんの「山おく村の怪事件」で最後に助けられたおじさんが映っていたり、

のび太の日本誕生でのび太を救出するために発進したものの

ツチダマに発見されて破壊されたレスキューボトルが走ってたり。

とにかくFネタの詰め込みっぷりが尋常じゃないぞこのゲーム!

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自分のターンが回ってくると、画面の外枠を今の仲間キャラが埋め尽くす演出も賑やかでよし。

しずかちゃんだけ沢山いるのは俺がアイテムのコピーロボットで量産したからです。

戦略としては「次の仲間マスにワープ」の能力を持った仲間が圧倒的に有利なので

これの奪い合いになるねぇ。

ピッタリボーナスもあるから使うだけで無条件に仲間を2人増やせるのだ。

決闘のミニゲームや、仲間を奪えたり交換出来たりするアイテムや能力を活用するのが勝利のカギ。

「次の仲間マスにワープ」の能力は

しずかちゃんやパー子やみよちゃん、リルルといったヒロインポジションに割り振られているので、

人間同士で対戦すると必然的に藤子F不二雄作品のヒロインを血眼で奪い合うプレイになる。

仲間を1人増やせるアイテムであるコピーロボットもあるので、

これでヒロインを量産しまくるのも安定するパターンだ。

てめぇのみよちゃんを賭けて決闘だ!勝ったら俺の女だ!

しずかちゃんやリルルやパー子をどんどん量産しろ!数で攻めるんだ!

恐ろしいゲームだぜ……!

最終的に落とした女の数で勝者が決まる!

それが藤子・F・不二雄キャラクターズ 大集合!SFドタバタパーティー!!だ!

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6人いるキャラから1人を選んで3ゲームを勝ち抜くドタバタパーティーモードでは

選んだキャラ毎に作品の枠を越えたクロスオーバー会話デモも!

そこまで分量は多くないが、「それっぽさ」はなかなかのもの。

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このナチュラルに失礼なこと言うドラえもんとか実に原作っぽいわ!

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パーマンになりたがる魔美くんを真顔で却下するパーマン1号。

原作読んでると笑えるネタも多くてよくできてる。

この会話デモの分量もっと欲しかったなあ。

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欠点としては最初にも書いたがプレイアブルキャラ6人とマップ6種類がフルプライスのゲームとしては少し寂しい。

あとこれはWiiU版だけなのかもしれないけどフリーズ。

ドタバタパーティーモードで全キャラクリアするまで遊んだが、

クリアまでに6回くらいフリーズしてその度にやり直すことになったわ。

ターン毎にオートセーブする機能が無いので、毎ターン中断セーブしとくくらいしか対策が無い。

基本的には原作のマンガを元にしてるのに、

ドラえもんの3Dモデルが明らかに今放送してるアニメ準拠なのがちょっと気になった。

やや白目が大きい顔つきなのよね。

21エモンが原作デザインなのにコロ助がアニメデザインなのも気になる。

コロ助はアナザーカラーで原作のちょっと顔色の悪いデザインに出来るのでフォローはされてるが。

これも「あくまでも原作であるマンガを使っている」という建前なんだろうが、

登場キャラに一切ボイスが無いのが本当に寂しい。

6キャラしかいないんだしちょっとした掛け声くらいは欲しかったわ。

ボイスはタイトルコールやミニゲームや細かい演出で流れるナレーション1人だけで、

一部の効果音もナレーションの人が口でやるという謎仕様である。

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しかもそのナレーションは子安武人!

空気砲の「ドカン!」の音や、電撃で痺れるシーンでの「ビリビリッ!ビリビリッ!」という効果音、

優勝したプレイヤーへの「パチパチ」という拍手音、

ガチャガチャを回すときの「ガチャ…ガチャ…」という効果音などを人気声優の子安武人さんが口でやってくれます!

どういうことなの…?!シュール過ぎるだろこれ?!

オナラで歌を奏でる音楽イモを食べ過ぎたのび太が、

「ハトプップ」というオナラの音と共に空を飛ぶコマがゲーム中に登場するんだが、

その「ハトプップ」の効果音も子安武人がやっている。

さすがに子安武人さんがオナラの音を担当するゲームはあんまり無いんじゃないかなと思いますね。

短所として紹介してしまったがある意味で長所ですよこれは。

実力のある人気声優が感情たっぷりにキャラを演じるゲームはいくらでもあるが、

実力のある人気声優が感情たっぷりに効果音を演じるゲームがこれまであっただろうか!

藤子・F・不二雄キャラクターズはゲームの新たな地平を切り開いた作品であると言えるだろう!

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ゲームをプレイすると溜まるコインでガチャガチャを回して集めるコレクション。

ゲーム内に登場するコマや、キャラの人物紹介も見れてこれ自体はいいオマケ要素。

ただ、ゲームに一切登場しない作品も含まれていて、

これは絵も何も無くタイトルと簡単なあらすじだけ

知らない子供向けとしても、知ってる大人向けでも中途半端に感じたわ。

SF短編集などの作品がほとんど名前だけとはいえ収録されていて嬉しい気持ちもあるんだけど、

どうにもガチャの水増しに思えてしまう。

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みんなでワイワイ遊ぶパーティゲームとしては手堅い作り。

BボタンでCPUのターンを早送りできるのでUIも悪くない。

「マニアックなキャラが多いからドラえもん目当てで買った子供はどう思うんだ?!」

という疑問もあるが、この作品をきっかけに原作に触れてくれればいいか。

この作品をきっかけに触れたらトラウマになりそうなのもいくつかあるけども!

とにかく製作スタッフが元の作品に愛を持って作ってるのがしっかり伝わってくるが、

めっちゃ低予算で作られているのもそれと同じくらい伝わってくる悲しい1本……。

フリーズもかなり致命的な欠点だ。

オススメはし辛いが、藤子F不二雄ファンならかなり楽しめると思うので軽くチェックしておいてイイ内容。

みんなも子安武人の演じる効果音を聞きながらFヒロインを奪い合おう!