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『プロジェクト・スターシップ・エックス』のレビュー行くぜ!
俺がプレイしたのはPS4版ね。
メーカー:eastasiasoft
機種:PS4/Switch/Xbox One/PC
ジャンル:シューティング
発売日:2021/01/27(PS4/Switch/Xbox One)2020/6/19(PC)
価格(税込):1000~1500円
Panda Indie Studioが開発する2Dの弾幕シューティングゲーム。
2016年に発売した『Project Starship』のフルリメイク作品という位置付けのようだ。
妙なセンスの演出に数々のパロネタ、ランダム要素などなど。
とにかくカオスな内容だがボリューム満点で、
ステージ構成や手触りの良さなどでも手は抜いていない1本。BGMも最高だ!
日本でのパブリッシャーは、胡散臭いゲームの配信に定評のあるeastasiasoft。
とにかく当たり外れの激しいメーカーで、
俺もこれまで数々のeastasiasoft作品と戦ってきた……。
シューティングだけに絞っても『タコタン:星のタコ』『ゼロ・ストレイン』
『Freedom Finger』『Waifuアンカバード』『ヌル・ドリフター』『ヴォイド・ゴア』
『タスクフォースカンパス』『Mars Chaos Mars』『Red Death』
『ハブロキシア』『ハブロキシア2』『Ghost Blade HD』と随分遊んだもんだ!
あとレビューしてないのだと『Shikhondo (シクホンド) 食魂徒 』とかもあったね。
これだけ死闘を繰り広げて来た俺が言うが、
本作はeastasiasoftが出したシューティングの中で間違いなく最高傑作……!
バランスは悪いがそれ以上に遊んでいて楽しいゲームだった。
一味違った作品を遊びたいシューティング好きにオススメしたい!
まずは性能の異なる4人+隠しキャラ1人のパイロットを選んでゲームスタートだ。
シューティングなのにキャラセレクト画面が無駄に濃い #PS5Share, #ProjectStarshipX pic.twitter.com/a8p4qzIGA8
— ラー油/Vゲームブロガーらあゆちゃん (@daikai6) January 28, 2021
シューティングでこんなに自己主張の激しいキャラ選択画面初めて見たわ!
君たちなんかメインビジュアルと顔違くない?
使うとちょっとだけ無敵になれるダッシュを使って、激しい弾幕を避けながら突き進む!
14のステージからランダムで選ばれる5ステージを攻略する構成だ。
ステージによってさらに細かい分岐が用意されているし、
ランダムで「マッドイベント」というアクシデントが発生する。
出現するパワーアップの種類や、
2ステージ毎に出現するアイテムショップの品揃えもランダムと、
かなり運が絡むゲームシステム。
一瞬だけ無敵になるアクションを使って切り抜けていくのは、
同じ開発元の『ヴォイド・ゴア』『ヌル・ドリフター』に近いノリだ。
ダッシュ2回で使えるボムで画面内の弾を全部消すことも可能。
ランダム要素は強いものの、選ばれるステージ1つ1つが個性的でボスの種類も豊富。
効果音やエフェクトも含めて、ザコ敵を破壊する気持ち良さは申し分なし!
アドリブ要素強めのシューティングとして非常に楽しい作り。
ダッシュはクールダウン時間が短いから使いまくれるし、
「白く光る敵」には連続でダッシュによる体当たりが可能。
これを活用して回避不可能な地形を高速ですり抜けたり、
体当たりで吹っ飛ばしたオブジェを敵にガンガンぶつけて倒すような箇所も、
豊富に用意されている。
公式がパロを推してるだけあってネタも色々。
太陽から炎の竜が飛び出すステージはBGMも含めて色々まんま過ぎるわ!
地上形態に変形し、カエルのようにピョンピョン飛んで進むステージもあったりする。
亀と戦ったり甲羅を蹴って敵を倒すような場面も……これまたどっかで見たな!
ステージ毎の隠しボスや隠しルートの数が多く、よく分からない横穴に入ると
意味不明なボスが出てきて「なんだこれ?!」ってなるのが楽しい。
武器とパワーアップの組み合わせによって
攻撃力もまったく変わってくるため、繰り返し遊んでゲームを読み解く知識も必要だ。
ウンコ型の武器アイテムを装備したら
めちゃくちゃ使い辛くて「クソじゃねーか!」って叫んだ。
1回クリアする度にラストステージとラスボスが変化し、
新しいステージも追加されていく構成だ。
5回クリアすることでやっとエンディングとなるのでやり応え満点。
ちなみに「1回クリアする度にタイトル画面に戻る」ので、
ぶっ通しで5回分クリアしないとエンディングが見れないわけではないぞ。
PROJECT STARSHIP X ORIGINAL SOUNDTRACK | しのりゅー (sinoryu) | novtos (しのりゅー)
BGMのクオリティも高く、手掛けたのはしのりゅー (sinoryu)氏。
激アツのチップチューンBGM揃いで絶品だ!サントラも発売中!
被弾時や残りライフが少ない時に、
BGMのテンポが変わる演出がイイ感じに焦られてくれる。
曲はやっぱり「Mother Earth」が正統派のカッコ良さに溢れていて好きだなぁ。
イントロで引き込んでくる「Far Far West」や、
めっちゃ聞き覚えのある音色の「Gazing the Sun」もお気に入り。
しかし、ハッキリ言ってゲームバランスは悪い!
ランダム要素が強いのも良し悪しで、
強い武器やライフアップアイテムが出るか出ないかで難易度が激変する。
パイロットの性能差も激しく、基礎攻撃力の高いジョンジョンソンがぶっちぎりで強い。
これ以外のキャラ使うと難易度が一気に上昇する。
また、ランダムイベントとステージの組み合わせによっては
めちゃくちゃ理不尽な状況になる。
例えば、画面左に引っ張られ続けるステージで、
左右から壁が迫ってくるランダムイベントが発生するとかね。
ラスボスも長い上に初見殺しの攻撃が多いため、
エンディングを目指すと難易度は結構高め。
高難易度モードはあってもイージーモードやコンティニューは無いぞ。
ダッシュボタン2回でボム発動って操作がめちゃくちゃ暴発しやすいのもきついぜ。
クセの強いゲーム構成で好き嫌いは分かれそうだが、
遊ぶほどに発見や驚きがあるし、1ステージの長さもちょうど良く爽快。
バランスの悪さに「ふざけんな!」と怒りつつも繰り返し遊んじゃう。
アドリブ重視のシューティングとして非常に作り込まれた1本だ。
とにかく色んな意味でふざけてて遊んでて混乱するんだけど、それがまた心地良い。
「目新しさは無いけどそれなりに遊べる」とかではなく、
「何もかもが珍妙だが面白い」ってところが凄く気に入ってる。
良いゲームだったよ。
何度もプレイして真ラスボスとの激戦を制し、
最高のBGMを聴きながら迎えた爽やかなエンディングでは、
これまで遊んできたeastasiasoftの微妙なシューティングとの戦いを思い出して
めちゃくちゃグッと来てしまった。本当に……長い旅だった……!
ありがとうPanda Indie Studio!